八王子市夢美術館の北斎展を見に行って来ました。
葛飾北斎は、改号すること30回、転居すること93回。
絵については天才でしたが、協調性のない破天荒な性格の人物に見えます。
東京国立博物館にもたくさんの浮世絵がありますが、今日は八王子です。
目次
1 八日市宿跡
八王子市夢美術館は、市内の甲州街道沿い、八日市宿跡のところにあります。
八王子のメインストリートなので、車で八王子を抜けるときは必ずこの前を通ります。
今回は京王八王子駅から歩いて向かいました。
戦国時代の終わりごろ、それまで関東を治めていた後北条氏が滅ぼされると、豊臣秀吉の命を受け、徳川家康が新たな領主となりました。
家康の統治下となった八王子では、それまでの八王子城下(現在の元八王子)から現在の市街地へ街が移転され、新しい街づくりが始められました。
まず東西の道(甲州道中)が整備され、東から横山・八日市・八幡の三宿が開かれました。
江戸時代に入ると、八王子は甲州道中の宿場町として、また地域経済の中心都市として発展しました。
なかでも八日市宿は横山宿と並び本陣と脇本陣がおかれ、山上家や新野家が本陣役を勤めるなど、八王子の中心的な役割を担っていました。
四のつく日は横山宿、八のつく日は八日市宿で市が立ち多くの人々で賑わいました。
2 八王子市夢美術館
江戸時代に描かれた浮世絵 は著作権の保護の対象ではないので以下展示されていた浮世絵を掲載します。
2.1 冨嶽三十六景
北斎の浮世絵では余りのも有名な作品集です。
2.1.1 神奈川沖浪裏
2.1.2 凱風快晴(がいふうかいせい)
2.1.3 尾州不二見原(びしゅうふじみがはら)
尾州という呼び名は、昔の尾張(おわり)国の通称です。
愛知県名古屋市中区富士見町周辺から見た富士山です。
2.1.4 登戶浦(のぼとうら)
登戸は千葉県千葉市中央区登戸の海岸になります。
海岸の丘陵の上に登戸神社(登渡神社・とわたりじんじゃ)があり、海中の鳥居はこの神社のものです。
北斎たちの浮世絵は、海を渡ってフランスに日本ブームを起こします。この影響を受けたフランス人の画家の一人に、画家であり版画家のアンリ・リヴィエール(1864-1951)がいます。リ
ヴィエールは、北斎の「富嶽三十六景」に触発されて「エッフェル塔三十六景」を制作しました。本展では、その「エッフェル塔三十六景」も展示しています。
2.2 北斎漫画
「座頭と瞽女(ごぜ)」どちらも目の不自由な方の表情を描いたものです。
2.3 東海道五十三次
「東海道五十三次」は安藤広重が有名ですが、広重が東海道を描く30年も前に北斎が東海道五十三次を描いていました。
下の版画は「木曾海道 小野ノ瀑布」で、東海道とは違いますが、諸国を巡って、風景や人々を版画の中に収めました。
2.4 妖怪
「百物語 お岩さん」です。
滝沢馬琴の怪談噺の挿絵も書いていたので、この手の版画も沢山あります。
3 おまけ 新井呉服店
夢美術館と同じ、甲州街道沿いにあります。
ユーミンの実家です。
美術館へ向かう途中で前を通ったのでカメラに収めました。