青森県の十和田湖は十和田八幡平国立公園の中にあります。
そして、この湖は世界最大の二重カルデラ湖なのです。
火山活動の時にその爆発で出来た新しい火口の「カルデラ」の部分(外輪山になる)の中に、その後の再度の噴火で出来上がったもう一つの火口とカルデラ(内輪山になる)との二つのカルデラが出来、またその外輪山のカルデラと内輪山のカルデラの両方に水が溜まって湖となるのが二重カルデラ湖で、世界でも珍しいものです。
目次
1 十和田湖のできるまで
まずは、ホテルのジオラマを使って地理の勉強です。
ホテルは「青森 十和田荘」です。
1.1 洪積世後期で今から20-30万年前
第1期溶岩および砕屑岩が積もって円錐形の火山を作った。
火山の上部は新しい火山灰に覆われて生育していない。
1.2 洪積世末期 13,000年前
第1期軽石流の堆積物 (灰色の部分) によって火山帯が覆われてしまった。
しかし地形の突出部は軽石に覆われなかった。
頂上で発生した軽石流の一つは東斜面、他は北斜面を流れつつあるところです。
軽石流----軽石が高く上空に提出されることなく高熱ガス、水蒸気や火山灰と混ざって火山の斜面を流下すること。
1.3 洪積世末期
軽石流噴出の直後第1期カルデラの陥没が起こった。
この種のカルデラは無数の割れ目ができて崩壊するような状態で陥没したと考えられる。
決して鍋や桶のような簡単な形態陥没ではない。(この模型はこの複雑な陥没様式を示している)
1.4 沖積初期 10,000-9,000年前
第2期溶岩および砕屑岩が積もって第1期カルデラ内に新たに円錐形の火山が出現した。
軽石流の表面には既に植物が繁茂し、 カルデラ底には水がたまり始めた。
1.5 第2期軽石の抛出(ほうしゅつ)が行われた。
降下した軽石は山頂上部を一面に覆い植物を枯らせてしまった。
1.6 軽石噴出の直後、 第2期カルデラの陥没が行われた。
湖水は次第に増し、第2期カルデラと第1期カルデラとは一つづきの湖水となり、 中の湖ができ外の湖を東の湖と西の湖に分けた。 降下軽石堆積物上には植物も生育した。
1.7 8,600-1,000年前
中央火口丘御倉山、御門岩の活動が始まり最後に溶岩円頂丘ができて現在の形態をとるに至った。 奥入瀬渓谷も生じた。
2 湖畔
3 桟橋付近
十和田湖ツアーは あらかじめ下記にて申し込みしました。
RIB Pioneer リブパイオニア | 神秘の湖!十和田湖パワーボートツアー!十和田湖 - RIB Pioneer
ツアーコースは
いよいよボートに乗って遊覧に出発です。
なんでも、米軍が使っているボートと一緒で安定しているという事です。
中山半島に向かいます。
半島の西側は風が強く、波も結構出ていましたが、これが普通とのことでした。
中山半島の東は先程とは打って変わって波も穏やかでした。これから壁に向かいます。
4 屏風岩
5 占場(うらないば)
十和田湖周辺でも特に神聖な場所として知られる占場では、変わった方法で運勢を占うことができます。
あらかじめ桟橋でもらったこよりを投げて沈んだら吉、沈まなかったら凶とのことでした。
私は、運よく沈んでくれました。
6 烏帽子岩
7 五色岩
御倉半島の五色岩は酸化鉄を含むため赤い色をしています。
8 奥の院
謎の洞窟「奥の院」です。
奥の院のある洞窟は、御倉半島の先端の丸い部分の根元付近、中湖に面した場所です。
金属の梯子が見えますが、本来は国立公園内に勝手にこのような造営物を設えることはできないのですが、この梯子は国立公園指定前に設置された物とのことでした。
自然が造ったものですが、キリストの像と呼ぶ人もいます。
観音様? マリア様?それぞれ見た人の創造に任せて色々です。
9 最深点と思われる場所
この辺りが、十和田湖で一番深い場所は、水深は326.8m。
ちなみに日本で一番深い湖は秋田県田沢湖で423.4m。
二番目は北海道支笏湖で、360.1m。
10 大型遊覧船
湖には、大型の遊覧船も巡回しています。
ボートから見た乙女の像
11 乙女の像
ボートから下りて乙女の像に向かいます。
湖岸には木材で造った遊歩道が敷かれています。
「乙女の像」は、昭和二十八年、十和田国立公同指定十五周年を記念して、十和田湖を初めて世に紹介した文人大町桂月、十和田開発に尽力した元青森県知事武田千代三郎・元十和田村夜小笠原耕一の三氏の功績をたたえる記念碑として、彫刻家・詩人の高村光太郎によって制作されました。
建立されて以来、十和田湖の観光のシンボルとして長年にわたって多くの方々に親しまれてきましたが、厳しい自然環境の中で像と台座の一部に傷みが目立ち始めたことから、このたび制作者の気持ちを思いやり、永久に建ち続けられるよう修復し、保存する手立てを施しました。
像を取り巻く敷石は、あまねく当地の十和田のものであり、像を支える台座は、湖水の息吹が映えるよう心がけました。
「湖水に写った自分の像を見ているうちに、同じものが向かい合い、見合うなかで深まっていくものがあることを感じた。それで同じものをわざと向かい合わせた」ということです。
白く見えている所が、軽石が集まったところです。
湖成形の過程で放出された沢山の軽石が波で湖岸に運ばれてきているようです。。
12 滝の沢展望台
十和田湖を離れる前に、最後にこの展望台で湖の見納めです。
十和田湖は、現在も噴火の可能性がある火山とのことでした。
ブラタモリでは、近々に噴火してもおかしくないと言ってましたよ。
13 おまけー世界の二重カルデラ湖
どうやらフィリピンのタアル湖が二重カルデラ湖であるようです。
写真でみると内側の湖は小さく完全に外側の湖から隔離されています。
十和田湖は、弘前からも青森からも細い一本道しかなく秘境の地です。
そんなところなので、紅葉の季節には道が混んで前に進めなくなります。
30年前には、あまりの混雑さに途中で引き返して来てしまいました。
今回、オフシーズンという事もありスムーズに行き帰りができて良かったです。
オフシーズンの十和田湖もとても良かったです。