秋田県の乳頭温泉郷(にゅうとうおんせんきょう)へは、田沢湖駅からバスに乗って50分で着きます。
田沢湖で観光を楽しんでからバスで向かうこともできます。
この温泉は、約400年以上の歴史を持つ秘湯として知られていますが、思ったより簡単に行けました。
温泉郷は、十和田八幡平国立公園内の乳頭山の山麓に位置し、7つの異なる温泉宿から構成されています。
各温泉宿は独自の源泉を持ち、それぞれ異なる泉質と効能を楽しむことができます。
新奥の細道
コースガイド
乳頭溫泉鄉-
田沢湖高原の奥深く、 乳頭山麓に点在する温泉郷。
鶴の湯、黒湯、蟹湯、孫六、妙乃湯、大釜の6軒の温泉宿は湯の豊富さ、素朴な雰囲気を保ち多くの人々から親しまれている。
また、温泉入口にあたる場所には、 休暇村 「田沢湖高原」がある。
駒ヶ岳 (1.637m)
秋田県第一の高峰駒ヶ岳は、男女岳や男岳・女岳などからなり、乳頭山とともに十和田八幡平国立公園南端部の名山。
多様な火山地形と、 国の天然記念物に指定される高山植物の美しさで知られている。
乳頭山 (1.478m)
女性の乳房を思わせる優美な山頂と、 その周囲に見られる田代平や干沼ヶ原などの高層湿原が美しい。
湯道
佐竹本家 (秋田藩主)の湯治場であった錫の湯へ通ずるみちで、途中、藩主が休憩のため使用したと言われる休み岩などがある。
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ツァールの森
元駐日大使カールツァール氏が「理想的な散策道路」とされたことからブナ二次林(二次林とは、その土地に本来あった森林が、台風や噴火などの自然災害や伐採などによって失われ、その後に自然に再生した森林)に氏の名前をつけ、これを記念している。
目次
1 大釜温泉
この温泉宿は、かつての木造校舎を移築して再建されたもので、どこか懐かしい雰囲気が漂います。
この宿に泊まったのですが、設備は少し古く、お風呂は浴槽の底がごつごつして、少し歩きづらかったです。
エアコンも無かったので、夏の盛りは、山の中と言えど暑苦しいこともあるかもしれません。
ただし、温泉郷の中では、かなりリーズナブルなお値段で泊れます。
温泉: 源泉かけ流しの温泉で、酸性含砒素ナトリウム塩化物硫酸塩泉という泉質です。
前の夜は、透き通ったお湯でしたが、次の朝は赤茶けたお湯に変わっていたのでびっくりしました。
お湯の効能としては、神経痛や筋肉痛、冷え性などに効果があります。
露天風呂: ブナの森に囲まれた開放的な露天風呂があり、自然の中でリラックスできます。
足湯: 乳頭温泉郷唯一の足湯もあり、旅の途中に気軽に立ち寄ることができます。
大釜温泉の経緯と看板について
この校門(看板)の小学校分校と云うのは商業的看板でございまして、実際にはここに学校があったわけではございません。
今現在もここには分校も校舎もありません。
昭和五十二年(一九七七年)に秋田大学学生二人による心中事件で前の建て物が焼失してしまい、予算の関係上県内、本荘市の子吉小学校の廃校舎をゆずり受けて、ここに移築したものであります。
以後木造校舎のイメージを大切にしたいと思い、新建材は出来るだけ使用せず杉材を主として改築して参りました。
今後木造校舎の名残りを大事にして参りたいと思います。
大釜温泉館主
大釜温泉名物足湯です。
田沢湖町の乳頭温泉郷最奥部にある旅館の一つ「大釜温泉」。
通り掛かりの人の目を引くのは昨秋、浴室のリニューアルに伴い整備した門だ。
「乳頭温泉小学校大釜分校- 大釜温泉旅館」、「本荘市立子吉小学校大釜分校 大釜温泉旅館」
と刻まれた二本の門柱の奥に、高さ六十センチ(台座は九十センチ)の二宮尊徳の銅像がある。
現在地にあった温泉旅館が焼失したのは昭和五十二年。
旅館の再建費の工面に苦慮していた当時の大家が、ちょうど校舎の建て替えで廃校になっていた本荘市の子吉小学校に着眼、建築資材として受け、現在の大釜温泉を再建した。
同温泉代表の伊東十三男さん(六四)は校門整備のいきさつを「乳頭温泉郷は、いずれも特徴を持った個性的な宿ばかり。
全国的に廃校の再利用がブームになっていることもあり、大釜温泉の特徴をアピールできる好素材と考えた」と話す。
入院中の昨年十一月、病床から秋田市の石材店に製作を依頼した。
宿泊客の評判は上々で校門前で記念撮影する人が後を絶たない。
中には「旅館と学校を兼ねているんですか」と聞いてくる人も。
伊東さんは現在、大広間に「講堂」、中広間に「職員室」のプレ―トをそれぞれ掲げるなど、建物内部の“学校化”も計面している。
2 妙之湯(たえのゆ)
昭和27年(1952年)に創業され、自然豊かな環境の中でリラックスできる宿として人気があります。
温泉: 妙乃湯では、2種類の源泉を楽しむことができます。茶褐色の「金の湯」(含鉄-カルシウム・マグネシウム-硫酸塩泉)と、無色透明の「銀の湯」(単純温泉)です。
それぞれの泉質が異なり、異なる効能を楽しむことができます。
露天風呂: 川沿いに位置する露天風呂は、四季折々の美しい景色を楽しみながら入浴できるのが魅力です。特に紅葉の季節は絶景です。
3 湯めぐり号
乳頭温泉郷の「湯めぐり号」は、温泉郷内の7つの宿を巡回するシャトルバスです。
屋根に桶の乗ったカラフルなバスです。
温泉郷の中で、最も古い歴史を持ち温泉郷の顔とも言うべき鶴の湯温泉は、他の温泉とは別の谷にあり、歩いていきにくい場所ですが、「湯めぐり号」を使うと簡単に行くことができます。
鶴の湯温泉は、白湯、黒湯、中の湯、滝の湯といった4つの源泉があり、それぞれ異なる効能があります。
このバスは、乳頭温泉郷の宿泊者を対象にしており、「湯めぐり帖」または「湯めぐりマップ」を購入することで利用できます。
4 休暇村
休暇村乳頭温泉郷は、美しいブナ林に囲まれています。
温泉: 2種類の源泉を楽しむことができます。ナトリウム-炭酸水素塩泉と単純硫黄泉で、それぞれ異なる効能があります。
施設:乳頭温泉郷のなかでは収容人数も多く、鉄筋コンクリート建ての近代的な設備が整っており、山奥のひなびた温泉感はあまりありませんが、安心して泊ることができます。
露天風呂: ブナの森を眺めながら入浴できる露天風呂があり、自然の中でリラックスできます。
5 アルパこまくさ
田沢湖駅から乳頭温泉郷に向かう途中にあります。
秋田駒ケ岳登山の拠点となっていることから、登山客でにぎわっていました。
アルパこまくさは、田沢湖高原に位置する日帰り温泉施設です。
平成18年(2006年)にオープンし、秋田駒ヶ岳の登山拠点としても利用されています。
特徴
温泉: 自然ふれあい温泉館では、硫黄泉の源泉かけ流しの温泉を楽しむことができます。
露天風呂からは田沢湖を一望できる絶景が広がります。
施設: 館内には「秋田駒ヶ岳情報センター」や「駒ヶ岳火山防災ステーション」もあり、登山や防災に関する情報を提供しています。
5.1 お風呂
お風呂の休憩所です。
5.2 秋田駒ヶ岳情報センター
乳頭温泉郷の歴史
古くは江戸時代から名湯として知られていた乳頭温泉郷は、かつては湯治客主体の温泉地として冬の期間は休業をしていました。
昭和36年に国体登山部門が乳頭山と秋田駒ケ岳で開催されたのを機に、登山基地として注目をあびるようになりました。
さらに昭和40年に国民休暇村が開業してからは、周辺環境や施設の整備が進み、 冬場の営業が可能となりました。
現在では豊かな自然が残るひなびた温泉保養地として、人気を博しています。
秋田駒ケ岳の火山活動が、乳頭温泉を始め周辺の温泉地の熱源となっています。
この辺りは、沢山の温泉があるので、また別の温泉も次の機会に訪れてみたいと思います。