静嘉堂文庫美術館が丸の内に移転するため、この地で最期となった展示会は、前期と後期に分かれています。
前期の展示会は “世田谷にある「静嘉堂文庫美術館」引っ越し前の展示会 前期報告”
で報告した通りですが、その後、東京に緊急事態宣言が出たことで、2021年5月31日まで美術館が閉鎖になり、予定されていたイベントも全てキャンセルされ、後期の展示を行うことなく開催会期終わってしまいました。
美術館の対応として、後期展示を6月1日(火)から開催し、会期を6月13日(日)まで延長するとのアナウンスがありましたので、早速行って来ました。
目次
1 静嘉堂
朝、車で家を出たのですが、到着するなり、いつもは静かな美術館前に沢山の人がいることに驚きました。駐車場も残りわずかです。
到着が10:33分でしたが、玄関で11:30入場の整理券をもらいました。
こんな静嘉堂は初めてです。
時間があるので、受付の女性の薦めで、近くの「民家園、八幡神社」に行って来ました。
下の地図の赤い〇枠の中です。
静嘉堂には何度も来ていますが、民家園に行くのは初めてです。
1.1 展示会 住江蒔絵硯箱
展示物は前期と大きくは変わりません。
再び、国宝 曜変天目にまみえましたが、後期の目玉は何と言ってもこの硯箱です。
『古今集』巻十二、藤原敏行の恋歌を意匠化したと知られます。
尾形光琳の作品です。
2 民家園
静嘉堂文庫の裏口から敷地を出ます。
あら! こんなところに入口があったんですね。
ここから階段を降りて民家園に向かいます。
見学は無料です。
2.1 椀木門(うでぎもん)
2本の柱に屋根と腕木をのせた質素な門を腕木門(木戸門)と呼びますが、極一般的な門です。
2.2 旧長崎家主屋
江戸後期の典型的な農家の家屋を再現しています。
内に入ることができます。
「生きている古民家」をテーマに、囲炉裏には毎日火が焚かれ、家の中や軒下には民具が置かれています。
当日はおばあさんが二人、火の番をしていました。
結構、煙たいので、一日中いると体中に煙の臭いが付きそうです。
家は、そこら中あけ放たれていますが、計画的な気流制御を考えた方がよさそうです。
民具にも触れることもできます。
農具と、わらじです。
流し場です。
お米の刈り入れ時に使う道具です、
こちらは外の厠です。
2.3 旧浦野家土蔵
江戸時代末期に建築された当時としては珍しい瓦葺き屋根の土蔵です。
3 八幡神社
民家園の腕木門とほぼ同じ場所に八幡神社の鳥居があり、ここから急な階段を登ると本殿へ繋がります。
こちらが本殿。
能楽堂もありました。
思わぬ、静嘉堂文庫美術館の混雑で、今まで行くことのなかった、民家園で散策を楽しむことができました。
美術館の移動で、ここへ来る機械はもう無くなりますが、美術品たちには丸の内でまた会いたいと思います。