保育 生活

足の発達を知って、楽しく・無理なく赤ちゃんの足を育てよう

スポンサーリンク

以前 ちょっと変わった私の足の悩みを書いたのですが、少しでも浮き指の改善をしようと思い、簡単に出来る足への刺激を調べてみると・・・。

おとなだけではなく 子どもにもこの症状の子が多くなっているというので、足の発達について考え、子どもの足をすこやかに育てていくポイントを紹介します。

はてな

*浮き指とは

立ったり・歩いたりした時に 重心がかかとに偏っているため 足の指が地面から浮き上がってしまい、指先が接地していなかったり、力がはいいていない状態。

そのため 足の裏全体で支えることが出来ず、姿勢など体のバランスが崩れ、つまづきや転倒などにつながる。大人だけでなく子どもにも増えている症状。

悩みの内容は足の悩み(足の形&浮指) 「自分の足やこどもの足をみてみよう」

そして 改善策として取り入れた様子は 「浮き指の改善を目指して、運動と布草履を取り入れてみた」を読んでください。

 

1 足はどうやって発達していくのか

1-1 発達を促すとは

先日 TVで(発達を促す・・・)と言う理由で、赤ちゃんに「両生類のようなハイハイ」を強要している様子が映し出されていました。

泣き叫んでいる赤ちゃんを押さえつけて運動をやらせる行為 同じ保育士として、本当に怒りが湧きます。

数十年 仕事でお子さんたちを見て思うことは、こどもは「たのしくあそぶ中で刺激を受け、学び、体を使いながら成長していく」ということ。

とくに小さいうちは、優しく見守られながら おだやかな気持で遊ぶことで、心も体も育まれていくのです。

「発達にいい!」「脳に刺激を与えて 知育になる」と心揺れる情報はあふれていますが、耳に心地よい言葉に捕らわれず、お子さんといっしょに楽しくあそぶこと忘れないでいてください。

1-2 ハイハイから歩くまでの発達と足について

①ねんねばかりだった赤ちゃんが、ゴロンゴロンと寝返りを打つようになると、うつ伏せで首をあげて周りを見るようになります。

ちょっと視界が広がって、首・腰・手・足の筋肉がついてくると 今度はお腹をつけたままで前に進もうとする「ずりばい」が始まります。

はじめは 手の力が強く、お腹を中心にクルクル回ったり、足の使い方を覚えると使いやすい足ばかり使うので、曲がって進んでしまったり 個々の成長は様々です。

足の蹴りが強い子は 進むスピードが速いです。

②体の使い方を覚えて、筋力もついてくると 今度は腰を上げてはいはいをして 自分の行きたい方向 触りたいものをめがけて進んでいきます。

この頃になると 行動範囲が広くなり 自分の好奇心も満たされて情緒も安定し、脳も刺激され活性化されます。

前日に出来なかったことが 急に出来たりして 目覚ましい成長に驚かされる時期です。

③高這い(はいはい)が上手になってくると、腰の筋力も強くなり、体幹も鍛えられて 少しでも高さがあると手をかけて登ろうとしたり、立ち上がろうとします。

まだまだ足の筋肉が未発達で、足裏で床を握りバランスを保てないので、すぐに転んでしまい お母さんたちが一番ヒヤヒヤする時期でもあります。

この時期の赤ちゃんがつかまり立ちをしながら スクワットのように足を屈伸して遊んでいる姿をみます。筋トレを遊びの中でやっているんですね。かわいい!

④つかまり立ちからのつたい歩き、手を離したたっち。そして はじめての1歩。

この頃の足裏はまだ 肉厚で偏平足。つかまり立ちをしてからつたい歩きで移動したり、たっちをする中で 足裏の感覚が発達して体のバランスを取ることを体が覚えていきます。

そして 少しずつヨチヨチと歩けるようになります。

⑤体のバランスをとって運動中の平衡感覚を保てるようになると、歩くだけではなく 走ったりもできるようになります。まだまだO脚で トコトコとした走りです。

(めやす:1歳半~2歳くらい)

⑥3歳~5,6歳くらいになると運動能力も発達して、片足で立ったり、両足で跳んだり跳ねたり ケンケンしたり。

この頃に体の骨格の基盤ができるといわれており、足の発達も著しいです。運動の発達とともに 土踏まずの形成も進んでいきます。

遊びも活発になるころです。靴のサイズ、ソールの固さも気をつけてあげてね。

発達のスピードは子どもによって様々で個人差があります。他の子と同じように出来ないからと言って焦らずに、お子さんの成長を見守ってあげてください。

2 足裏を刺激しよう

足は「第2の心臓」とよばれるくらい ヒトの体に重要な働きをしています。

心臓から足まで運ばれた血液は 足の筋肉運動によって 再び心臓へと送り出されます。足の筋肉をマッサージしたり、鍛えたりすると全身の血液循環が良くなっていきます。

足裏には体の様々な臓器や内臓とつながっている末梢神経が集中している場所(反射区・つぼ)が多くあり、これを刺激することで 脳への神経伝達は早くなり 身体全体への運動伝達へとつながっていくのです。

子どもの神経系は発達途上なので 刺激を受けることで発達は促されて感覚が鍛えられ、運動能力がUPするのです。

5歳くらいで80%、12歳ころには100%近く、神経系の成長をするようなので、親子で一緒にあそべるこの時期が大切ですね。

2-1 足の刺激を意識した 赤ちゃんとのふれあいあそび

0歳の赤ちゃんとの遊びは、ゆったりとリラックスした気分で行います。

ふんわりと優しく触れてあげてください。赤ちゃんとお母さんの肌が触れ合って、愛情や優しさが伝わることで、赤ちゃんに安心感を与え・成長を促します。

赤ちゃんだけでなく、触れるお母さんも心地よい刺激を受けて 幸福ホルモンがでて 心が落ち着き、ストレスが和らぎます。

【準備】

・抱っこしながら 遊ぶこともできますが、ねんねしながら行う場合は、バスタオルやクッションシートなどの上で行います。

・洋服の上からでも大丈夫です。ただ ごわごわした素材の物は、肌に伝わる感覚が鈍いのでお勧めしません。

・オイルを使って肌をマッサージするときは、赤ちゃんの肌に合ったものをお選びください。(パッチテストは必須です。)

生まれたばかりの赤ちゃん~2ヶ月頃までは 無理をせずに声をかけたり歌いながら、体をさすったり、手や足を握ったり、おなかやお顔をツンツンしたりと、優しいふれあいにとどめましょう。

赤ちゃんはゆっくりと 自分がいる場所を受け入れ、大切な家族の声や顏を覚えていきます。

首が座ってきたら 抱っこして歌に合わせて優しくゆらゆらしても大丈夫。この頃には 心地よさと笑顔がつながって、可愛い反応が相手をする大人を癒してくれます。

笑顔は成長と共に覚えていくんですよ。

① ご機嫌をみながら 「はじめるよ」のサイン

赤ちゃんに話しかけたり、歌を歌ってゆらゆらしたり、ご機嫌をみてみましょう。

途中で嫌がったら 無理はしないでやめてください。短い時間でもいいんです。楽しく遊ぶことが一番大切です。

「さぁ 遊ぼうか」と足を握ってはじめるサインをします。

② ゆっくり足の裏を刺激しよう

足の指を1本ずつ 優しくつまんでモミモミ、足裏を押し上げてみましょう。

ポイント

足先・足の裏は末梢神経が密集しています。柔らかい優しいタッチで、心地よい刺激が伝わります。

手はバンザイ・脚はM字に曲げている赤ちゃん。無理に伸ばそうとすると、赤ちゃんの柔らかい関節や股関節を痛めてしまうので、強く引っ張らず赤ちゃんの動きや姿勢に合わせて触れましょう。

足裏のマッサージが 全身の血行を良くするので、体を温めます。就寝前の眠気を誘うのにも効果がありますよ。

③ 足全体をマッサージ

足のリンパは内側にあります。足首からゆっくりと手を広げて親指で内側を意識しながら包み、さすり上げていき、今度は手を裏側に当てながらなでおろしていきます。

 

ちょうど スーパーで桃の食べ具合を見る時の アノ優しい力加減の握りですよ。
*私はこの遊びをする時 ♪キュッキュッキュ♪の歌をゆったりと歌いながら行います。

足だけでなく腕も刺激されて からだ全体を触れることが出来る遊びです。

④ 足の甲や足首をマッサージ

ハイハイをしたりつかまり立ちをすると 足に力をグッと入れて、凝りがちになる足。

足の甲を指先から足首に向けてさすったり、足首を内側から外に向けさすることで筋肉がほぐれ 柔らかい動きを促します。

ポイント

足にはたくさんの反射区(ツボ)がありますが、足の親指と人さし指の間にも反射区があります。

ここは胸部リンパ節に働きかけ、呼吸器が丈夫になります。

鼻緒のある草履は、体にもいい刺激を与えるんですよ。

最近 布草履を家で履いている私。始めの頃 めちゃくちゃこの部分が痛かったぁ。

⑤ おしまいのサイン

「いっぱい遊んだね」「楽しかったね」と声をかけながら 足をぎゅっぎゅと握っておしまいのサインをしましょう。

3 ちょっと大きくなったお子さんと一緒に体操・あそび

3歳~保育園・幼稚園のちょっと大きなお子さんと一緒にやってみましょう。

これ・・・シニア世代やシルバー世代でもいい運動ですよ。

3-1 重ねた布団やクッションの上でキャッチボール

足元が安定しないところで ボールを受けたり、枕を受けることは体幹を鍛えます。

アスリートが1本足の下駄を履いて バランスをとったりするのもこれですね。(無理は禁物ですよ。)

 

私は無理ですが、バランスボールに乗って 手を叩くことが出来る同僚がいました。お見事!!

3-2 一本線を歩く、そして レベルアップの平均台歩き

2~3歳のお子さんは、まずは 線の上を歩くことをやってみましょう。「足を前に出す」簡単なようで けっこう難しいんです。

それが出来たら 少し高さのある縁石などの上を歩いてみましょう。

買い物などでよく見かける風景ですが、これも遊びの中で子供が学習している運動です。(子どもは好奇心でやっていますけどね)

他の人の邪魔にならないように 安全な場所で経験してくださいね。

3-3 両足ジャンプ、ケンケンパをやってみよう

3歳くらいになったら まずは 両足で立ち跳びをすることから始めてみましょう。

足に力を入れて踏み切ることは 足の指さき・足裏・ひざの使い方 そして全身のタイミングが必要になります。

両足のタイミングが合わず、カタカタと片足ずつ跳ぶことがありますが、焦らずに、お散歩の時など手をつないで取り入れてみましょう。

慣れてきたら 片足跳び、足を開く、ケンケンなど様々な動きを ゲームを取り入れてやってみると楽しいです。

 

私は昔 かかしをよくやりました。my石を探して、楽しかったです。

ポイント

外で走ったり、遊んだりする時 靴は足に合っているものを選びましょう。

靴底は左右のヘリをよく見てあげて、グラグラしていないか気にかけてください。

足の指にきちんと力が入るように、靴底が前から1/3の部分で曲がるような靴を選びましょう。

厚底過ぎて曲がらなかったり、別の位置で曲がるものは足に負担がかかり、怪我の元です。

足の指・足裏の力加減で、運動の能力が変わってきます。(浮き指になる原因がここにも。)

各靴メーカーも「靴の選び方」をHPに載せていますので 知っておきましょう。

・アシックス https://www.asics.com/jp/ja-jp/mk/kids/shoes-choose

・ムーンスター https://www.moonstar.co.jp/whatshoes/select/knowledge.html

その他、足指じゃんけんタオルを寄せる運動など

「浮き指の改善を目指して、運動と布草履を取り入れてみた」に書きました。興味ある方はぜひ読んでください。

まとめ

子どもの足の発達から、足を育てるマッサージや運動を紹介しました。

足がしっかり動くことは、運動能力を向上させるだけでなく、その子の考える力・チャレンジする意欲にもつながっていきます。

ぜひ お子さんと一緒に 体いっぱい使った遊びをして、たのしく過ごしてくださいね。

ぬっぺ/Nuppe

スポンサーリンク

-保育, 生活
-