果樹園に、農薬を散布するのに古い動噴を使いました。
何せ古すぎて、取説が見つからないので今回動かしたのを機に、ここに使い方を残そうと思います。
動噴は、農薬や肥料を霧状にして作物に散布するための機械です。
エンジンを使って、液体を高圧で噴霧することで、広範囲に均一に薬剤を散布できます。
防除作業や葉面散布に適しており、ノズルの種類や圧力調整によって噴霧の細かさを変えられます。
燃料は自動車用無鉛ガソリンです。
本体上の黒いキャップから入れてください。
仕様は以下です。
最高 | 潅水※ | |
回転速度 | 1100/分 | 1500/分 |
吸水量 | 32 L/分 | 41L/分 |
圧力 | 5.0 MPa | 1.0MPa |
所要動力 | 3.3kW | 1.3kW |
※潅水は、作物に水を与えるため高圧で霧状にするのではなく、根に直接水を届けることが目的のため、低圧力で沢山の水を散布することを主眼にした使い方のようです。
目次
1 始動前の準備
以下、説明に番号を入れてあります、番号は文中の写真に記載します。
水抜きねじ「12」が閉まっていることを確認してください。
まずは、動噴「13」に給水ホースと「14」に排水ホースを取り付けます。
散布用のコック「9」と、攪拌用のコック「8」は閉じられていることを確認します。
試しに動かしてみるのであれば、ホースの先は、本来農薬等を入れるタンクでなくても水を張ったバケツでもOKです。
ホースを水に漬けない空回しは、故障の原因になります。
左の雌ねじが給水ホース、 右の雌ねじが排水ホース
円形のストレーナ付いたホースが給水ホースとなります。
2 始動確認
燃料コック「1」を横にし、エンジンにガソリンを送ります。
赤いスイッチ「2」をONにします。
チョーク「3」を左に引いて全閉にします。
エンジンレバー「4」をウサギさんの方に少し引きます。
ハンドル「5」を引きエンジンを掛けます。
エンジンが掛かったらチョークレバー「3」を戻し全開にします。
安定したらエンジンレバー「4」をウサギさんの方に引き、出力を上げます。
以上で現場へ行く前の始動点検は完了です。
停止はエンジンレバー「4」をカメさんにして赤いスイッチ「2」をOFFにします。
3 果樹園での始動
タンクに農薬と所定の希釈水を入れます。
動噴に散布用のホースと攪拌用のホースを付け、
攪拌用のホースは、給水ホース、排水ホースとともに、タンクに入れ紐で固定します。
加圧レバー「10」は上にあることを確認してください。
散布用のホースと攪拌用のホース用の止水弁「8」「9」を閉じてください。
始動は、前章と同じです。
エンジンが始動したら、加圧レバー「10」を下に下げます。
そして、緑のバルブ「11」を回して加圧します、柑橘系の噴霧は2位を目安としますが、後で噴霧強度を見て調整してください。
散布用のコック「9」と、攪拌用のコック「8」を開けます。
散布用のノズルの手元にもコックがあるので、それを閉→開で散布が始まります。
4 散布が終了したら
散布用のノズルの手元コックを閉めます。
散布用のコック「9」と、攪拌用のコック「8」を閉めます。
加圧バルブ「11」を0にして、加圧コック「10」を上げます。
スイッチ「2」をOFFにして、残った農薬は畑に流します。
次に、タンクに給水し、タンクの中を洗います。
再度、動噴を動かし、ホースに残った農薬を出します。加圧は1程度とします。
ノズルの水が透明になったら圧力を下げ、
攪拌用のホース、給水ホース、排水ホースをタンクから出し10秒程度動かし、中の水抜きををして、エンジンを停止します。