史跡

江ノ電一日乗車券で「鎌倉殿の13人」の旅#2 極楽寺・成就院

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前回のブログでは、江ノ電で鎌倉駅から腰越駅まで乗って満福寺に立ち寄った記事を書きましたが、今日はその続きです。

前回のブログはこちら 「江ノ電一日乗車券で「鎌倉殿の13人」の旅#1 満福寺

 

1        極楽寺駅

腰越から鎌倉方面に戻り、極楽寺駅まで来ました。

この区間の線路は谷を走ります。古風な駅は、正にローカル線に似つかわしくなぜかほっとします。

 

駅から100m程鎌倉方面にトンネルがあります。

トンネルの手前にかかる桜橋の上から撮影した動画です。

極楽洞は、「江ノ電」の愛称で親しまれている江ノ島電鉄株式会社が所有する煉瓦造りの杭門で、右手の桜橋から見ることができます。 アーチの頂部に2箇所の要石を備えたデザインは、全国的にも珍しいもので、今なお建設当時の原形をとどめています。

江ノ電が極楽洞を走り抜ける景観は、古都鎌倉に近代の息吹を伝えた電気鉄道の歴史を偲ばせます。

江ノ島電鉄は明治35年(1902年)に開業し、ほぼ当時の路線で、営業している電車としては日本の最古。極楽洞は江ノ電唯一のトンネルで、明治40年(1907年)竣工。藤沢方には極楽洞。

鎌倉方には千歳開道と表示されており、建設当時の煉瓦張りがそのまま残されている。

延長 209m、 高さ 5.285m、 幅 3.940m

 

2        成就院

極楽寺駅前の道路を鎌倉方面に歩くこと3分ほどで、右手に道沿いに上がる長い階段が見えます。

ここは極楽寺切通しと呼ばれる場所ですが、昔の切通しはこの階段道であったと言われています。

元弘3年(1333年)の新田義貞による鎌倉攻めでは、険しい上に、鎌倉幕府軍が陣を整えて待ちかまえていたために、これを破ることができず、やむを得ず南側の稲村ヶ崎の海岸線を通って鎌倉侵入に成功し、幕府方を敗北に追い込みました。

 

旧道は現在、成就院の極楽寺方面からの入口です。

 

 

 

階段を登ると「西結界」と書かれた門がありますので、そこを更に上って行きます。

階段を登りきると、反対側に長谷側の登り階段があり、そこから見る海岸(由比ケ浜)は見事なものです。

ここから山側の階段を登り山門を目指します。

この寺は、鎌倉幕府の第三代執権・北条泰時が1219年に建てたもので、鎌倉防衛の要衝でした。

本堂です。

山門を入ると右手にカエルの像があります。

なでると幸せを招くとのことです。

台座に書かれた「善心廻幸」とは、“善き心幸せを招きかえる” という意味があるそうです。

そして「なで蛙 合唱」と書いてあります。

一緒に境内に入ったグループが、ゲロゲロ言っていたのでびっくりしましたが、合唱していたようです。

泰時が建立した当時の五輪の塔の台座部分だけは、現在も境内に置かれています。

僧・文覚の像です。

京都と鎌倉を往復し、頼朝の旗揚げに絡み、頼朝の出世とともに幕府側の要人として活躍しました。

NHK大河「鎌倉殿の13人」では、市川猿之助が文覚役をやっていますが、その怪僧ぶりが目立っていました。

縁結び不動明王像。

特に、謂れ(いわれ)らしきものはなく、最近据えられたようです。

3        極楽寺

境内の参道の桜並木が丁度見頃でした。

極楽寺の駅舎と反対側の線路沿いにあります。

鎌倉唯一の真言律宗の寺。建立したのは、北条義時の三男の重時。重時は、執権を補佐する連署まで務めた人ですが、政冶に執着することなく、出家してその山荘に寺院建立を思い立ち、正元元年(1259)に造営を始めた。しかし造営半ばの弘長元年(1261)に重時は亡くなった。その子の長時と業時が父の志を継いだ。

開山は良観房忍性(にんしょう)奈良西大寺叡尊門下で戒律を学ぶ。

弘長2年(1262)に北条業時(なりとき)に招かれて多宝寺住持となり、その後文永4年(1267)極楽寺に開山として迎えられました。極楽寺は正元元年(1259)深沢に創建され後に開基となる北条重時(しげとき)が現在地に移転したと言われています。元寇に際しては幕府の命により異国降伏の祈祷を行い、また鎌倉幕府滅亡後も勅命により国家安泰を祈る勅願所として寺格を保ちました。

かつての寺域は広大で、中心の七堂伽藍を囲むように多くの子院、そして療病院などの病院施設もあったことが当時に伝わる絵図からわかります。

(鎌倉市)

茅葺の門は当時のままなのでしょうか。

お寺の雰囲気が柔らかい感じがします。

桜のトンネルは、極楽浄土に誘われます。

 

八重一重咲分桜は、ソメイヨシノよりも遅く開花しますので、行った時の状態は下記の写真のようにつぼみが膨らみ始めた頃でした。

八重一重咲分桜は、八代執権北條時宗お手植えと伝えられ、現在の桜はその古株より発生したものである。一枝に八重と一重とが混生し淡紅色の極めて美しい桜である。一名御車返しと云う。原産地は鎌倉桐ケ谷と言われ、この桜は当地に存在する唯一のものである。

ここから、長谷に向かいます。

江ノ電の旅シリーズは以下です。

江ノ電一日乗車券で「鎌倉殿の13人」の旅#1 満福寺

江ノ電一日乗車券で「鎌倉殿の13人」の旅#2 極楽寺・成就院

江ノ電一日乗車券で「鎌倉殿の13人」の旅#3 長谷寺・鎌倉大仏

江ノ電一日乗車券で「鎌倉殿の13人」の旅#4 和田塚・畠山重保邸跡と墓塔

 

 

 

 

 

 

 

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