1か月健診、1歳半健診、3歳児健診・・・・健診のお知らせが来ると ちょっとドキドキしますよね。
・自分の子育ては大丈夫だろうか。
・「言葉遅いですね。」なんて言われたらどうしよう。
・落ち着きないから なんか言われちゃうんじゃないかしら。
・うちの子あんまり食べないから 他の子より小さいかも。
世の中は情報で溢れているけど、そのまんまやれるわけもないし、どれが正解かも分からない。子どもの個性もあるし。
他人の それも専門家の目は、なんとなく 怖い気がする。
私は保育士としてうん十年働いているのですが、保育園・子育て支援センター以外にも 保健センターで乳幼児健診や言葉の教室など 母子保健に関わらせていただきました。
(実はKakuyaは転勤族なんです。)
なかなか保育士を健診チームに入れている自治体は少ないです。
私はとても貴重な経験が出来てラッキーでした。
保健師や栄養士、歯科衛生士や理学療法士、精神福祉士・・・様々な専門分野の方々と共に仕事をして学ばせていただきました。
今回は「3歳児健診が不安で。」というお母さんからの声が多かったので、「3歳児健診は何をしてるの?」という疑問に答えてみたいと思います。
目次
1.3歳児健診ってなに
乳幼児の健康診査は厚生省により定められており、実施主体は住民票のある市町村です。
1歳6か月児健康診査、3歳児健康診査は定められており、そのほかの年齢は各自治体において様々です。
例 ・3か月健診 ・6か月健診 ・9か月健診 ・2歳児健診
では やっていることは一緒かというと、それも違います。(押さえるポイントは国で決められています。)
まず受診の形態が、集団健診のところもあれば、医療機関での健診の自治体もあります。(どちらが良いとは言えませんけど)
目的は、従来の子の心身の発育や栄養状態、病気等の早期発見・早期治療を重視していたのに加えて、 最近は より一層の子とその子を育てる保護者が心身ともに健康でいられる為のサポートへのきっかけとして健診が大切になっています。
そう 健診で他の親子に会って交流したり、「この機会に 〇〇を聞いておこう」「うちの子 ○○しないけど 大丈夫?」など相談するきっかけになって欲しいと思っているのです。
不安を抱えたままの子育ては 本当に辛いですから・・・。
役所関係と聞くだけで 身構えてしまうかもしれませんが、保健センターは子育て家庭の味方なんです。
【健診の内容】
① 身体発育状況
② 栄養状態
③ 脊柱及び胸郭の疾病及び異常の有無
④ 皮膚の疾病の有無
⑤ 眼の疾病及び異常の有無
⑥ 耳、鼻及び咽頭の疾病及び異常の有無
⑦ 歯及び口腔の疾病及び異常の有無
⑧ 四肢運動障害の有無
⑨ 精神発達の状況
⑩ 言語障害の有無
⑪ 予防接種の実施状況
⑫ 育児上問題となる事項
⑬ その他の疾病及び異常の有無:厚生労働省「地域保健・健康増進事業報告」(平成25年度)
こんなに専門的な項目があります。
そこはお医者さんと保健師さん・歯科衛生士さんなどがちゃんと専門的に診てくれます。
しかし いっぺんに全部やるには時間が掛かり過ぎて、お子さんはもちません。
そこで
リラックスした家庭で、尿の採取と、視力と聴力の一次検査を行ってもらいます。
2.家で視力検査をやってみよう(一次検査)
*ランドルト環が印刷された紙を少しずつ離れて見せて、どこに切れ間があるか 子に問う。
こんな記号の紙です。
この検査 なかなか難しいのです。
片目にティッシュやハンカチを貼って目隠しをする時点で嫌がるし、
立ってやっていると 気になってどんどん 子が近寄って来るし。
おちゃらけ君は、「きゃはは・・・タイヤ」「かぎ~」とかなかなか 方向を教えない。
「いや~」と最初から誘い掛けに乗らない子もいますよね。
じっと座って、片目押さえられて、方向を指さす。←これ 高度なんです。
そこで、こんな感じの 分かり易い絵で検査をする自治体もあります。
絵の時は2.5m 離れて 「何の絵か?」問います。
片目ずつ見られるお面付きのセットもあるようです。
この検査は 健診までにやればいいので、遊びの中に取り入れて、何回かやるとわかる子が多いです。
それでも どうしてもできなかった時は、その旨を視力の項目に「ふざけてできません」とか「怖がります」とか
その時の様子を記入で大丈夫です。
目には様々な病気があり、早期発見をして早期対処をすることが大切です。 とくに現代は先天性の病気ではなくても目に悪い環境が揃っています。 TVやビデオ スマホにPCなど 2次元で目を使用する機会が多いので、 立体感を目から通して脳で処理する機会が減っています。 ひとは2次元のものを見るとき 利き目に焦点を合わせて見ることが多いので、寝転がってテレビを見たり、 長時間 タブレットで遊ばせていたりすると、どんどん 右・左の眼の視力差が出てきます。 また PCやタブレットからのブルーライトによるダメージもあります。
*お子さんの成長に 子育て環境は大きく影響してくるので、保健師さんにTVやスマホについて聞かれることもあるのです。
3.聴力検査をやってみよう(一次検査)
①お子さんと1m位離れて、対面に座り、まずは 6つの絵を確認。
②「お母さん(お父さん)が言った絵がどれか 教えてね」と お子さんに指さしてもらう。
この時は 通常の声の大きさで、聞いてみる。やり方を覚えてから ささやき声にしましょう。
③「じゃぁ 次は小さい声で言うからね。どの絵の名前か 教えてね。」と、言ってから、口元を隠して ささやき声で問う。
注:分からないからと繰り返したり、声が大きくならないようにしましょう。
④耳元で 手をこすり 聞こえたか問う。
どっちの手に入っているかゲームのようにして、「次はどっちかな?」などと 遊びながらやるのも良いですよ。
聴力は先天性の異常もあれば、中耳炎などが影響していることもあります。 また 「低い音だけ」「高い音だけ」聞こえにくい感音性の難聴もあります。 聞こえにくい状態は いろんな言葉を覚え、他児とのコミュニケーションを取りたいこの時期の子に大きな影響が出ます。 はた目からは異常が分かりにくい 部位ですので、普段の生活の中で気になることがあったら すぐに保健師さんや耳鼻科に相談しましょう。
4.尿検査用の朝一番の尿 どうやってとるの?
オムツが外れて、自力でトイレができる子はあさイチの尿採取はなんとかなります。
しかし・・・「夜だけはまだなんです。」と夜オムツの子もいますよね。
そうすると あさイチの尿 がなかなか取れない。
(どうしよう・・・😢)と思うでしょうが、
トイレットトレーニングの進み具合は お子さんそれぞれです、
保健師さんもそこはよ~くわかっていますので、後日 提出でも良いですし、
小児用の採尿袋なるものも売っていますので、利用するのも手ですよ。
あとは問診票やアンケートに記入して、歯ブラシセット、母子手帳など準備です。
なかなかの混雑で圧倒されて、聞きたいことを忘れるといけないので、相談はメモっておくといいですよ。
3歳児健診 今回は前日までの準備で終わってしまいました。当日については
次回 「3歳児健診 何するの? 何をみてるの?」② ~健診日当日~ に書きます。
ぬっぺ/Nuppe