1日中ねんねしていた赤ちゃんが、ハイハイして、つかまり立ちして、あんよして、赤ちゃんの成長の早さには驚かされます。
いろんなことが出来るようになって 嬉しい反面ヒヤリとすることも多くなってきます。
さまざまなものに興味津々の赤ちゃんには、家の中は危険がいっぱいです。乳幼児にとって 病気よりも多い救急搬送は家の中での事故なのです。
大人が気をつけていれば防ぐことが出来る家の中での事故。危険な個所を知って、事故防止の対策をしましょう。
前回 「赤ちゃんのいる生活 ヒヤリ・ハッとしないために 危険を知って対策しよう①」~リビング~ にて、子どもの目線やリビングの危険について考えました。
今回は、大好きなお母さんがいつもいる「キッチン」の危険個所を探して、対策していきましょう。
家の構造はそれぞれで、リビングダイニングもあれば、キッチンと食卓が繋がっている、それぞれが独立しているなど間取りは様々です。
今回は、食事場所を含めたキッチンについて考えていきます。
目次
1 こどもはおとなの行動に興味津々
1-1 いろいろ出てくる道具はおもしろい
前回にもお話しましたが、子どもは大人の行動をとてもよく見ていて、マネをしながら学習し、成長していきます。そして、子どもが興味を持つ対象は
・動くもの ・出す、落とす、引っ張れるなど自分が手を出すと変化があるもの ・つまめるもの(とくに おすわりやハイハイの頃の赤ちゃん) ・水
・音の出るもの ・光るもの ・おとながよく触っているもの(スマホ・鍵・財布など) ・高さがあって乗れる(登れる)もの ・箱などの狭いところ
キッチンはお母さんやお父さんなど 大好きな人たちがそこにいくと 手にいろんな道具を持って、せかせかと動き回る。いいにおいがしたり、ガチャガチャ・ジュージュー・じゃ~じゃ~音もする。
冷蔵庫や扉を開けたり閉めたり、大好きな音の出る袋や紙をガサガサとやっている。子どもにとって まさにそこはワンダーランド。
ベビーゲートをつけている家庭も多いですが、間取りによっては取り付けが出来ないキッチンもありますよね。赤ちゃんのいるお母さんたちに話を聞くと、ベビーゲートを使っていないお宅が半分ぐらいでした。
どうしているのか聞いてみると、
・見える場所にベビーサークルを置いて、そこで遊ばせる。
・眠そうな時間を狙っておんぶして 寝かせながら料理する。
・お茶や水などの箱買いの段ボールを置いて その時だけゲートを作る。
・ボールや密閉容器、しゃもじやおたまなど 危なくない調理器具を渡して 近くで遊ばせる。
小さなマグネットは誤飲の危険があるので 遊ばせるのはやめましょう。
子どものおもちゃ用マグネットの作り方は 「赤ちゃんに大人気 簡単! マグネットおもちゃ」で紹介しています。参考にしてください。
1-2 料理する時間の短縮&作り置きをする
ベビーゲートなど物理的に対策する方もいれば、調理の時間短縮を考えて工夫しているお母さんたちも結構いました。
・週末など家族の手があって、赤ちゃんの相手をしてくれている間に 野菜の下処理や日持ちのする総菜作り、冷凍できる料理作りをする。
・朝はパンとサラダ・ヨーグルトなど、メニューをルーティーンにして決めておく。
・電子レンジ料理・電気圧力なべ料理など ほっておいても出来る料理にする。
・「料理で悩みたくないから」と 子どもが小さいうちは、下処理が出来ている宅配の料理キットを利用している。
2 キッチンの危険
赤ちゃんがいる家庭の料理事情を紹介しましたが、やはり どうしても赤ちゃんがキッチンに入ることもあるでしょう。
そんな時に慌てないように、赤ちゃんが興味津々で触りそうな危険な場所やものを知って、対策をしておきましょう。
・キッチン扉や引き出しを開けて、包丁やキッチンバサミ、串、つまようじ、おろし金などを触る。←刃物は絶対に子供の手の届くところに置かない。調理器具は扉・引き出しは開かないようにチャイルドロックをつける。
B07PR9TM3H引き出しロック
B07W1JVLR1 引き出しロック
・洗剤・調味料・アルコール類など ふたを開けたりこぼしたりする。←調味料類は高いところに置くなどストック場所の工夫をする。扉・引き出しは開かないようにチャイルドロックをつける。
・おんぶの時 炊飯器やなべの湯気に手を出して火傷した。←背中に背負っているから安心ではないです。とくに湯気の動きは 子どもは興味津々でつい手を出します。こどもの動きに注意しましょう。
・おもちゃで遊んでいたと思ったら カチカチとガス台のスイッチを押す。←チャイルドロックは必須です。料理中以外でも 子どもはふと思い出して触りに行きますので、家族みんなが使わないときはロックをかける習慣をつけましょう。
・ふたのあるごみ箱を開けて 中身を出していた。空き缶に指を入れてけがをした。←(まさかふたを開けてまで・・・)と思っていても、パカパカ動くふたは 興味の対象です。開けようとしたら「バッチイね。ないない」と触ってはダメなことを知らせて、その場から離すのも大切です。
・こどものやけど原因に増えている「電気ケトル」。ふたがすぐに開いたり、線を引っ張ったり倒して湯がこぼれ、火傷をした。←置き場所には十分気をつけましょう。コードは手の届かない・見えないところにしましょう。
3 食事をする場所 ダイニングの危険
ダイニングは食事をして栄養をとるだけでなく、子どもが大きくなってから 保育園や学校であったことを話したり、お絵かきや宿題をやったりする家族のコミュニケーションをとる重要な場所でもあります。危ないものは片付けて「楽しい食卓」作りをしましょう。
・食事中 遊び食べをしたり、ふざけて椅子から落ちる。食べ物がのどに詰まる。←食事中は遊びながら食べないことを伝える。注意してもやめずに椅子に立ち上がったり、歩き食べをしはじめたら「食事を片付ける」判断も必要。(箸やフォークを持って食べ歩くことは 絶対にやめましょう。)
・テーブルクロスにつかまって引っ張ってしまい、テーブルの物が落ちて割れる。←つかまり立ちをするなど 子どもが小さいうちはテーブルクロスをやめる。使用する場合は、ずれないように滑り止め・クリップなどで対策する。
B07GS84NXQテーブルクロス止め クリアータイプ
B0749GBFW5水に強い!はがせる滑り止めシール
・卓上なべやホットプレートを触ってやけどをする。←小さな子どもと一緒に なべやホットプレートでの食事をする場合は、子どもの手の届かない場所に置く工夫をしましょう。子どもの皮膚は薄いので、少し冷めたと思っていてもやけどをすることがあります。食事後も触らないように 十分気をつけましょう。
・赤ちゃんや小さいお子さんを抱っこしていて、お母さんが飲んでいたホットのお茶をこぼす。←抱っこしながらの熱い飲み物はやめましょう。また いつ子どもの手が伸びてくるかわからないので、アイロンをかけたり、はさみ・はり・カッターなど危ないものを使うのは、他の誰かが相手をしている時やお子さんが寝ている時などに行いましょう。
*お茶については「妊婦さんも子どもも安心。夏の定番 家で作り置きするお茶」
甘いもの好きさんには「あんこが食べたい! なぜ 甘いものが食べたくなるのか」
興味がある方は読んでみてください。
また 実家などに帰省していて「湯沸かしポットでやけどした」というお母さんの声もききました。赤ちゃんがつかまり立ち上するのに ちょうどいい高さだったようです。また 押して湯が出るボタンも魅力ですよね。
このように 手の届くところに薬やポット、はさみなどついつい置いてある祖父母宅も多いと思います。気が付いたらさりげなく片付けるなど 危険回避は常に心掛けて、お子さんから目を離さないようにしましょう。
今回は火元や刃物など家の中で一番危険が多い「キッチン」と「ダイニング」の危険個所をみつけて 対策を考えてみました。
子どもの興味はいろいろなところにあります。この好奇心が(どうしてかな)(なんでだろう)という探求心を育てて、積極的に自分から学んでいく土台になっていきます。
子どもたちがすこやかに ケガ無く生活できるように安全な環境作りを心がけていきましょう。
他の記事は以下のリンクからご覧いただけます。
「赤ちゃんのいる生活 ヒヤリ・ハッとしないために 危険を知って対策しよう①」~リビング~
「赤ちゃんのいる生活 ヒヤリ・ハッとしないために 危険を知って対策しよう③」~洗面所・風呂~