史跡

曹洞宗大本山・永平寺

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永平寺は福井県にある曹洞宗の仏教寺院で、宗祖道元が開山しました。

中国・宗へ留学した道元は、帰国後、京都で曹洞宗の教えを広めようとしましたが旧仏教側の迫害を受け、信徒の1人であった越前国(福井県)の武将・波多野義重の誘いによって越前に渡りました。

永平寺の中心建物は中国禅宗の様式に由来するもので、七堂伽藍(しちどうがらん)と呼ばれます。

上の地図で黄色い名の付いた建物です。

 

1             龍門

入口の門です。

右柱に 『杓底一残水』、左柱に 『汲流千億人』 と刻まれています。

「杓底一残水、汲流千億人」(しゃくていのいちざんすい、ながれをくむせんおくにん)とは、柄杓の底の水を残して 谷川に戻せば、大勢の人がそれを汲むことができる。

自分のことだけ考えるのでは無く他者を思いやる心も大切にしましょう、というメッセージです。

2             聖宝閣(しょうほうかく)

門をくぐると左手にあるのが永平寺の宝物館・聖宝閣です。

吉祥閣から繋がっていますが、当日は休館していました。

3             納経塔

1996年に建立された写経を納める塔です。

4             一様観音

一葉観音について

観世音菩薩は世音を観じて慈悲の手を垂れられる菩薩で、機に臨み変に応じて種々の層を現わされる。

昔、道元禅師が仏法を求め大海を渡られたとき、大時化(おおしけ)に遭って難儀をされた。

船上で瑞座し観音経を念誦(ねんじゅ)されると、浪の上にこの一葉観音が妙相を現わされた。

やがて浪も静まり平穏無事に航海されたということから、後の人々が旅の安全を願い人生行路の平安を願う信仰となり、一葉観音講中の方々の発願によってこの尊像が出来今日に至っている。

寂光苑の整備に伴い現在の所に移された。

 

5             唐門

唐門は、永平寺を代表する建物で、永平寺貫主赴任時や皇室からの使者を迎える時などに開かれます。

6             通用門

いよいよここから拝観します。

以降は、寺の指示する順路に沿って進みます。

 

7             聴松風

手水舎です。聴松風と書いてありました。

松の木に吹く風の音が聞こえるくらいの静寂さという事でしょうか。

 

8             傘松閣(さんしょうかく)

 

傘松閣

平成6年 2月竣工の約240坪総2階建ての建築物である。

昭和5年、二祖国師650回忌を記念して建立された旧傘松閣には、当時一流とうたわれた日本画家144名の筆になる花鳥の色彩画230枚が彩る格天井の間、通称「天井の大広間」 があったが、現在も2階にそのまま移築復元されている。

1階は参拝に控室などがあります。

9             中雀門・仏殿

 

10          僧堂

僧堂

明治35年道元禅師650回大遠忌記念の改築で、雲堂とも稱される(称される)。

中央には文珠菩薩 (聖僧)が祀られており、修行僧が教えに従い坐禅し、食事をし、更には睡眠をとる等、最も大切な道場である。

11          承陽殿

承陽殿

承陽殿(道元禅師の御真廟)

明治14年の改築で面壇上奥には御開山道元禅師(承陽大師)、 本山第2世懐弉禅師の御尊像と御霊骨が奉安され、さらに本山3世、4世、5世、並びに瑩山禅師の御尊像をお祀りしている。

殿内には本山歴代禅師、及び宗門寺院住職の御位牌が祠られている。

又、正面左には本山開基波多野義重公の像を安置する。

正面上「承陽」の額は、明治天皇より道元禅師へおくられたものである。

 

12          孤雲閣

承陽殿の奥には孤雲閣があります。

以前は、立ち入り禁止で、承陽殿の前から先には進めなかったようです。

孤雲閣

昭和54年の大改修で、本山2世孤雲懐弉禅師に因んで命名されたもので、 懐弉禅師は道元禅師生前は勿論、滅後といえども側に在って孝順の誠を尽くされた。

ここはその余徳を戴いて御真廟に奉仕する修行僧の詰め所である。

 

13          白山水

 

白山水

白山水は白山連峰に連なる湧き水で、 御開山道元禅師の真前にお供えする霊水である。

白山妙理権現は白山の守護神で、道元禅師との関わりは深く、法孫である曹洞宗の僧侶は現在も一人一人の守護神として朝夕祈りを捧げている。

 

14          法堂

天保14年(1843)の改築で間口18間、奥行14間、 約420畳敷で、七堂伽藍中最大の建築物である。

正面中央奥には聖観世音菩薩が祀“られている。

本来は説法の道場であるが、今では、朝課(朝のお勤め) や、各種の法要儀式が行われている。

 

15          瑞雲閣

 

16          大庫院

大庫院 抹茶模型

大庫院は、永平寺の七堂伽藍(山門、僧堂、佛殿、法堂、大庫院、浴室、東口)のひとつで、主として食事を調える所です。

昭和五年(一九三〇年)に竣工された伝統造建築で、地下一階・地上四階建、延面積二三五五平方メートル(約七一三坪の大規模木造建築です。

建物は瓦葺入母屋造り、柱には欅(けやき)と檜(吉野檜)の食材を用いた貴重な建物で、内部には建築当初よりエレベーターが設置され、今も稼動しています。

この構築模型は建物の構築法を明らかにするために、忠実に製作されたものです。

建物を長さ方向に締切りにするようにして作ってあるので、この模型を背後から見ると、建物内部の複裂な仕組みがわかります。

平成二十四年三月製作

寄贈 中部大學
片岡靖夫研究室

 

大庫院

昭和5年に改築、地下1階地上4階の木造建築で、主に仏膳と修行僧及び来賓の食事を調える所。

正面には法韋駄尊天等を安置し、上階には来の接待室及び150畳の大広間がある。

 

 

17          大すりこぎ棒

大庫院(厨房)の前に吊り下げられている「大すりこぎ棒」は、3回さすると料理上手になるという言い伝えがあるそうです。

とりあえず3回さすって来ましたが、御利益があるかどうか?

当たり前ですが、もともとすりこ木ではなく、お寺の地ならしをするために使った棒だったのを、すりこ木棒に見立て削ったのが、始まりということです。

 

18          山門

山門

一寛延2年(1749)の改築で永平寺最古の建築物である。

永平寺の表玄関で両側には仏法の守護神である四天王が祀られている。

上には道元禅師による『吉祥山永平寺』命名由来の額が掲げられている。

更に、階上には釈迦牟尼佛を中心に16羅漢・500大羅漢が祀られている。

 

19          祠堂殿

 

大祠堂殿

祠堂殿・舎利殿

昭和5年の新築で、全国各地の信徒から納められ御位牌を安置し、奥殿中央に地蔵菩薩を祀り、各種法要が行われている。

全国各地の信徒から納められた御分骨は、道元禅師始め歴代禅師の眠る聖域に合祀され、永代祠堂の諸精霊と共に、毎朝の勤行にて懇ろに供養されている。

 

20          傘松閣・吉祥閣

傘松閣1階の控室です。

21          寂光苑(じゃっこうえん)

永平寺川に沿って山側に進むと寂光苑があります。

鐘楼と道元禅師の稚児像があるのですが、今回は、行っていません。

22          偃月橋(えんげつきょう)

永平寺川に掛かる偃月橋を渡った先にある祠です。

23          聖宝閣

帰りに道路側から撮影した聖宝閣です。

以上で永平寺を終え、次は一乗谷に向かいました。

 

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