別府地獄めぐりは別府の代表観光です。
「べっぷ地獄めぐり共通券」を購入すると、7地獄セットで2,200円(2023-4)となります。
1地獄450円なので最初から全部回るつもりであればセット券がお得です。
あとで、ネットで「べっぷ地獄めぐり共通券・特別割引」を見つけました。
http://www.beppu-jigoku.com/discount/index.html
車で行く人は、無料駐車場が、どの地獄もありますが海地獄、血の池地獄、龍巻地獄が特に大きめです。
地域としては、以下の2地域に分かれます。地域間の距離は2.8km程です。
- 海地獄、白池地獄、鬼石坊主地獄、鬼山地獄、かまど地獄
- 血の池地獄、龍巻地獄
目次
1 龍巻地獄
龍巻地獄は間欠泉です。
この池の底から水柱が出るのかと思いましたが・・・・
どうやら、この石の祠の下から出るようです。
湯が吹き上げるまでしばらく待ちます。
龍卷地獄間歇泉原理說明
この龍巻地獄は天然の間歇泉で一定の時をおいて噴出します。
間歇泉の周期的な噴出構造は地下の水圧と沸騰温度との微妙な関係によって起きると考えられます。
地下の深いところにより高熱度の熱水 (150C) が上昇してきて空洞B部に集り、地表A部に向かって上昇しAB部の温度水を地表に排除する。 B部の温度が高くなりAB間の水圧に対し沸騰温度以上に高くなれば気化現象を起こし上部の温熱水を地表に排出し沸騰は爆発的に旺盛となります。
境騰の継続によりB部の熱水は減少し空洞の圧力が下り噴出は終ります。
なお世界的に有名な間歇泉、 米国のイエローストーン国立公園やアイスランド、 ニュージーランド等にありますが、 噴出周期の短い点では、 当龍巻地獄が観賞者の興味をひいているところでございます。
2 血の池地獄
血の池地獄は地獄めぐりを代表する地獄の一つです。
遠目から見ると、お湯が赤く見えますが、近づくと、湖底に酸化鉄と思われる沈殿物がびっしりと貼りついていて赤い湯に見えるだけで、湯の色は透明でした。
血の池地獄 爆発ヶ所
昭和2年9月2日 午後4時30分
爆発実況高さ 220m とあります。
足湯の湯は血の池地獄のお湯と同じという事ですので、近づくと湯自体は赤くないことが分かります。
庭のテーブルも鬼をオマージュした形です。
3 海地獄
湯の色がマリンブルーに見えることから「海地獄」と名付けられています。
「地獄めぐり」を代表する最も敷地の広い施設です。
昭和天皇が皇太子様だった頃に訪れたことを記念して建てられた記念碑もありました。
入口近くにあるのは、(たぶん)普通の池です。
手前の庭園を通り過ぎるといよいよ海地獄です。
海地獄の近くには赤池地獄もあります。
足湯はこんな感じ。
4 鬼石坊主地獄
海地獄のすぐ隣にあります。
昭和30年に一度閉鎖され、平成14年に再開された地獄です。
泥からぽこぽこと吹き上げています。
鬼石 坊主地獄 由来
鬼石坊主地獄の歴史は古く、文献に表れたのは、天平5年(733)頃書かれた『豊後風土記』の玖倍理湯の条に「口の経、丈餘、湯の色黒く、泥常に流れず」とあり、元禄7年(1694) に訪れた貝原益軒は『豊国紀行』に、「円内坊地獄とて熱湯あり泥土なり」と記し、寛政7年(1795)には、脇蘭室が『函海魚談』で、「泥を躍し、湯を起こし」と述べました。
このように形容された当時の地獄は田畑の所々に点在していましたが、熱泥により稲が育たず、人々の暮らしもできない、まさに地獄の土地でした。
しかしその奇異なる自然現象は、逆に人々の注目を集め、見物客が畦道を歩いて見て廻りはじめたのです。
それが「地獄見物」の最初の景色でした。
日露戦争以後、その人気に拍車がかかり、明治4年(1910)に、我が国で初めての入場料(2銭)を取る「地獄見物」が、この地の「海地獄」から始まると、次いで「血の池地獄」、「坊主地獄」 「八幡地獄」「紺屋地獄」が地獄遊覧を開始し、大変な人気を呼び、最大数十ヶ所の地獄巡りにまで発展しました。
その中で当時、「新坊主地獄」とも呼ばれていた、ここ鬼石坊主地獄は、粘土質の泥中に湯玉が次々と湧き上がる「熱泥地獄」と噴気を勢いよく吹き上げる「間欠泉」の二種類の地獄がありました。
上記写真は、大正末期の鬼石坊主地獄の様子です。
当時から自動車の便が開け、昭和に入ると、遊覧バスの運行もはじまり、国内はもとより海外からも多くの見物客を招く、一大観光地となったのです。
その後、時勢により一時閉鎖されましたが、復活を願う内外の多くの皆様のご支援により、平成14年12月、「鬼石坊主地獄」として、再開園する運びとなり、歴史ある地獄がここに蘇りました。
園内の「足湯」、別館の「鬼石の湯」もご堪能ください。
平成14年12月吉日
足湯はこんな感じで、お湯は澄んでいます。
5 かまど地獄
かまど地獄
かつて竈八幡宮の大祭で、御供飯を地獄の噴気で炊いた習わしが由来です。
5.1 一丁目
5.2 二丁目
二丁目は鬼の像です。
5.3 三丁目
三丁目はコバルトブルーのお湯。
かまど地獄3丁目・5丁目の析出物について
かまど地獄3丁目や5丁目で観察される石のような白い塊は他の成分をほとんど含まない純粋なシリカ (酸化ケイ素)です。
ここのお湯が青く見えるのは、数十~数百nm(ナノメートル)のシリカ微粒子が青い光を反射するからと言われていますが、その湯中に舞う非常に細かいシリカが析出して塊状になったものです。
電子顕微鏡で見ると、図のようにアモルファス (非晶質)のシリカが柱状に成長し、複雑な立体構造になっていることがわかります。
また、この塊には珍しいものではないですが、 かまど地獄に見られるこのような構造の天然のアモルファスシリカは、 青色温泉水に特有の珍しいものと考えられます。
大分県産業科学技術センター 佐藤壱 斎藤雅樹
5.4 四丁目
四丁目、五丁目、六丁目では、お兄さんが線香と空気の噴射機を使って、見えない湯気を目立たせるデモをしていました。
5.5 五丁目
五丁目は三丁目と同じコバルトブルーのお湯。
5.6 六丁目
6丁目は赤いお湯です。
6 鬼山地獄
ワニで有名な所です。
鬼山地獄
当園は、地獄から湧き出す豊富な温泉と蒸気を利用して大正11年より世界で最初に養鰐場を始めました。
現在クロコダイル科 ・ アリゲーター科のワニ約80頭が園内にて飼育されています。
また、当園では地獄の噴気成分のナトリウムによる腐食に大変強いボルネオ鉄木をマレーシア政府から日本で初めて輸出許可を頂き建築されたもので、マレーシア・サラワク州の伝統家屋を再現した建物は、 国内では唯一のものです。
噴出する湯量・湯温 蒸気とも地獄というにふさわしい迫力がご覧いただけます。
「地獄」
地獄 (温泉) ご案内
鬼山地獄
鬼山は、この辺りの地名です。 地獄とは温泉の熱湯などが絶えず吹き出す所の事です。
この温泉を利用しワニを飼育しているので鬼山地獄とか鬼山ワニ地獄と呼ばれて皆様から大変親しまれています。
温泉
温泉のしくみは、雨水が地下に浸透し地球深部のマグマによって高温に温められて出来た熱水だまりが地中の色々な成分を取り込んで、再び地表に温泉となって吹き上げてくるといわれています。 (循環水説) 現在吹き上げている温泉は50年ほど昔の雨水です。
温泉の分類
湧き出し方 自然に湧き出ているか、 ポンプなどで人工的に汲み上げているか
沸き出る状態 噴気 (蒸気) ・温泉 (熱水) ・ 沸騰泉 (蒸気と熱水)
湧き出る温度(℃) 冷鉱泉(25℃以下)・低温泉 (25~34℃) (34~42℃) 高温泉 ( 42℃以上)
この他に、成分・効用などによる分類等もあります。
鬼山ワニ地獄は、地下187mから自然に沸き出している沸騰泉で99.1℃の高温泉です。
「ゴボッ、ゴボッ」という音と、波打つ池で、 吹き上げる蒸気と沸騰する熱水の様子が御覧頂けます。
湧出量は、 1時間に8トン・ 1日で200トン近くなります。
(別府市全体では、 源泉数約2,800で1日に約10万トンです。)
鬼山ワニ地獄の温泉利用
1、ワニ(鰐) は熱帯に住む動物で寒さに弱いため、 冬場には池に温泉を入れ30度に温めます。
2、おにやまホテルの露天風呂・大浴場・家族湯・御近所の浴場に配湯しています。
泉質は、弱食塩泉で、リューマチ・腰痛・神経痛・痛風・皮膚炎に効用があります。
3、蒸気はたまご・とうもろこし・おまんじゅうを蒸したり、 その他食物を温めたりします。
その他、大分県では蒸気を利用した地熱発電の研究も盛んです。
7 白池地獄
白池地獄
噴出時は透明な温泉ですが池に落ち温度と圧力が低下しますと、 自然に青白色を呈してきます。
泉質は含ホウ酸食塩泉、 塩化ナトリウム、 珪酸重炭酸カルシウム等を含有し胃腸病に、 また入浴すれば皮膚病に効果があります。
園内には温泉熱利用の熱帯魚館がありアマゾンの大王魚 (ピラルク) 人喰魚 (ピラニア) 外数種類の熱帯魚を飼育しています。
附属の郷土美術 〈〈二豊南画堂>> には大分県出身の江戸中期よりの文人画家の作品を展示しています。
鉄輪温泉(この地区)を開湯したと言われる一遍上人像です。
大分旅② 強酸性の ゆふいん 塚原温泉は、別府八湯すべての温泉源